会社から研修に行くように言われた。これって給料は出るの⁉️出ないの?

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“休暇をとって研修に行くようにと会社から言われた。仕事に必要だから研修に行くのに給料が出ないのは困る。”

この労働相談の申し込みをされた方は、相談申込み後に会社から出勤扱いすると言われたとのことで、相談なしで無事解決にいたり良かったケースでした。

さて、研修・教育活動への参加にするときに、給料は出るのか?出ないのか?!

どのように考えたら良いのでしょうか。

研修・教育活動への参加は、労働時間にあたるのか?

会社(使用者)が行なう教育・研修・訓練・小集団活動・QCサークルなどに出席しないと不利益になる場合は労働時間になりますから給料が出なければ違法です。

出席しようが欠席しようが全く自由でしたら、労働時間にはなりませんので、給料は出ても出なくても問題ありません。

実際の場面では、微妙なケースが問題になりますが、
原則としての考え方を先ずは理解しておきましょう。

所定労働時間外のさまざまな活動が、労働時間に当たるかどうかの判断
1 現在の通説・判例・行政解釈は、「労基法上の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令(監督)下におかれている時間」と定義している。
2 「指揮命令下」という文言は、必ずしも具体的に直接命令された事実だけを意味するものでなく、命じられた業務を遂行するために必要不可欠ないし不可分な行為をする時間も含まれる。
3 判例は、労働時間に「使用者の指揮命令下に置かれている時間」という抽象性の高い統括的定義を与えたうえ、判断基準としては、業務性、待機性(指揮監督性)、義務性という諸要素に着目した判断を行っているとみられる。
4 判例では、労基法上の労働時間は、客観的に定まるものであって、労働契約等の定めいかんにより決定されるものではないとされている。始業前、終業後及び休憩時間中など労働契約に基づく所定労働時間外の時間における労働者の諸活動についても労働時間であると認めた裁判例がある。

行政の判断


所定労働時間ではない時間、あるいは休日・休暇に行われる会社外での研修・教育活動に労働者が参加する。

このような場合であっても、参加が義務的で会社業務としての性格が強ければ労働時間となるというのが行政解釈です。

これは労働時間になりますから、給料が払われなければなりません。

労働者が使用者の実施する教育に参加することについて、就業規則上の制裁等の不利益取扱による出席の強制がなく自由参加のものであれば、時間外労働にはならない。

昭和26年1月20日基収2875号

裁判所の判断(八尾自動車興産事件の例)

趣味の会の活動(会社の業務として行なわれたとは言えず、趣味の会の活動は時間外労働に当らない。)

・従業員の福利厚生の一環としてなされていたものであった。
・従業員がこれに参加するか否かは全く自由であった。
・参加を強制されていたようなことはなかった。
・従業員のなかで、趣味の会に参加していない者もいた。
・趣味の会に対する出欠を会社はとっていたことはなかった。
・趣味の会に出席した場合にこれに対する賃金を支払ったことがなかった。
・趣味の会に欠席したことを理由に不利益を課せられるようなことはなかった。

経営協議会・研修会(時間外の労働時間であり割増賃金を支払う義務がある)

・全従業員が経営に参加する趣旨の下に経営協議会が設けられ、その専門委員会として、教養委員会、管理委員会、車輌委員会その他の委員会が設けられた。
・各専門委員会は社長がたのんでの委員長、副委員長が決まっていて手当が支給されていた。
・各専門委員会は、だいたい月1〜2回程度少なくとも20分以上開催されるのが通例だった。
・専門種委員会は、被告会社の業務としてなされたものである。
・専門委員会に出席して活動した時間は、時間外の労働時間であり割増賃金を支払う義務がある。

参考引用資料

・ 個別的労働紛争の調整事例と解説       中央労働委員会
・『働く人のための労働時間マニュアル Ver.2』 日本労働弁護団
・『労働事件ハンドブック<2018年>』 第二東京弁護士会労働問題検討委員会

【編集後記】

WEB学習が労働時間であると認めた裁判。NTT西日本ほか事件

従業員らに業務関連の技能を習得させるべく奨励するWEB上のサービスを利用した学習活動が労働時間であると裁判で認められました。NTT西日本ほか事件(大阪地判平成22年4月23日)

ITが進み、労働問題が現れる場面も広がってきています。


昨日の1日1新:石神井公園駅前上島珈琲店

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小倉 健二 ( 特定社会保険労務士 )東京都 ※相談は新宿近辺にて

小倉健二(おぐらけんじ) 1965年生まれ53歳。連れ合い(妻)と子ども2人。 労働者の立場で労働問題に関わって30年。 2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格
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