退職した会社が書類を出さず離職票が来ないときはどうするか?

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退職・解雇などであなたは離職しました。
失業手当を受けるには離職票が必要です。
離職した会社がハローワークに書類を出さないために離職票が来ないときはどうしたらいいでしょうか?

先ずは会社に催促する

解雇・辞職などで離職して失業手当を受け取るには、離職票と求職の申込みをハローワークに提出することから始まります。

離職票はハローワークからあなたが勤めていた会社に届きます。そして会社からあなたに届きます。

離職票はハローワークが発行するものですが、この離職票は会社が離職証明書をハローワークに提出することで発行されます。

あなたが離職したときは、会社は被保険者資格喪失届と離職証明書を資格喪失日の翌日から10日以内にハローワークに提出する義務があります。

あなたが離職して10日以上たっても会社から離職票が届かないときは、会社に連絡しましょう。

そして、離職票を作成するのに必要な資料をハローワークにいつ提出したのか?ハローワークから離職票は届いているのか?など状況を確認しましょう。

離職票が届いておらず、資料はハローワークに提出しているということであれば、確認した提出日をもとに必要な場合はハローワークに状況を確認しましょう。

離職証明書の提出期限は10日

ハローワークが離職票を作成するために必要な資料を、会社は雇用保険被保険者が離職して10日以内に提出する義務があります。

雇用保険法7条

事業主は、法第7条の規定により、その雇用する労働者が当該事業主の行う適用事業に係る被保険者でなくなつたことについて、当該事実のあつた日の翌日から起算して十日以内に、雇用保険被保険者資格喪失届(様式第四号。以下「資格喪失届」という。)に労働契約に係る契約書、労働者名簿、賃金台帳その他の当該適用事業に係る被保険者でなくなつたことの事実及びその事実のあつた年月日を証明することができる書類を添えてその事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならない。この場合において、当該適用事業に係る被保険者でなくなつたことの原因が離職であるときは、当該資格喪失届に、次の各号に掲げる者の区分に応じ、当該各号に定める書類を添えなければならない。

1号 次号に該当する者以外の者 雇用保険被保険者離職証明書(様式第五号。以下「離職証明書」という。)及び賃金台帳その他の離職の日前の賃金の額を証明することができる書類

2号 第三十五条各号に掲げる者又は第三十六条各号に掲げる理由により離職した者 前号に定める書類及び第三十五条各号に掲げる者であること又は第三十六条各号に掲げる理由により離職したことを証明することができる書類

2項 事業主は、前項の規定により当該資格喪失届を提出する際に当該被保険者が雇用保険被保険者離職票(様式第六号。以下「離職票」という。)の交付を希望しないときは、同項後段の規定にかかわらず、離職証明書を添えないことができる。ただし、離職の日において59歳以上である被保険者については、この限りでない。

離職票を受け取るために必要な書類の提出。あなたが請求して会社が拒否すると、懲役または罰金の刑罰となる犯罪

面倒くさい・嫌がらせ。理由はともかく会社が離職票を受け取るために必要な書類の提出しないことは許されないことです。

雇用保険法76条3項

離職した者は、厚生労働省令で定めるところにより、従前の事業主又は当該事業主から徴収法第三十三条第一項の委託を受けて同項に規定する労働保険事務の一部として求職者給付の支給を受けるために必要な証明書の交付に関する事務を処理する労働保険事務組合に対して、求職者給付の支給を受けるために必要な証明書の交付を請求することができる。その請求があつたときは、当該事業主又は労働保険事務組合は、その請求に係る証明書を交付しなければならない

雇用保険法83条

事業主が次の各号のいずれかに該当するときは、六箇月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

4号
76条3項(同条4項において準用する場合を含む。)の規定に違反して証明書の交付を拒んだ場合

資格確認請求でハローワークに離職票発行を求める

ハローワークが離職票を発行するために必要な書類。あなたが請求しても会社が提出しない。

こんな場合は、あなたは被保険者でなくなったことの請求(確認の請求)をハローワークにしましょう。

雇用保険法

(確認の請求)8条 被保険者又は被保険者であつた者は、いつでも、次条の規定による確認を請求することができる。

(確認)9条 厚生労働大臣は、第七条の規定による届出若しくは前条の規定による請求により、又は職権で、労働者が被保険者となつたこと又は被保険者でなくなつたことの確認を行うものとする。

被保険者でなくなったこと、離職者であることの確認がされると、あなたがハローワークに請求して離職票を発行してもらうことができます。

雇用保険法施行規則17条1項

(離職票の交付)
公共職業安定所長は、次の各号に掲げる場合においては、離職票を、離職したことにより被保険者でなくなつた者に交付しなければならない。ただし、その者の住所又は居所が明らかでないためその他やむを得ない理由のため離職票を交付することができないときは、この限りでない。

3号 第8条の規定による確認の請求により、又は職権で被保険者でなくなつたことの確認をした場合であつて、当該被保険者であつた者から前条の規定による離職証明書を添えて請求があつたとき。

離職票が届いたら離職理由と賃金額を確認しよう

賃金額

賃金額が実際の給料(賃金額と給料とは少し異なりますが)より低く書かれていると受け取れる失業手当(基本手当)の1日あたりの金額が低くなってしまいます。

離職理由

離職理由が、労働者の個人的な事情による離職(一身上の都合、転職希望等)になっている場合は、待機期間の7日間の他に3ヶ月の給付制限があります。

離職理由が解雇や会社都合による離職の場合は、3ヶ月の給付制限がありませんので、待機期間の7日間だけです。

さらに、失業手当(基本手当)を受け取ることのできる日数も自己都合の離職と会社都合の離職では大きく異なります。

特定受給資格者と特定理由離職者については以下の記事で紹介しました。
離職証明書の離職理由は要チェック❗️失業手当を受け取れる日数が少なくなったり、本来よりも受取開始が3ヶ月遅れる心配があります。

参考・引用『労働相談実践マニュアルVer.7』日本労働弁護団

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【編集後記】

ハローワークが離職票を発行するために必要な書類(被保険者資格喪失届・離職証明書)を会社が提出しないために、失業手当(基本手当)を受け取れなくて困っているという相談を受けることがあります。

必要な書類をハローワークに提出するように会社にきちんと請求しましょう。
そして、それでも会社が提出しないなら、ハローワークに資格(喪失)確認請求し離職票発行を求めましょう。

必要な書類をハローワークに提出するという法的義務さえ守らない、こんな扱いを会社に受けても、会社に書類の提出を請求できないという「内向型」労働者の方もいらっしゃいます。

電話で請求しても軽くあしらわれてしまってこれ以上強い言い方をして請求するのが性格的にむずかしい。

それなら、いっそのこと内容証明郵便を送ってみるのはいかがでしょうか?
あなたが思っている以上の効果があります。マンガ『カバチタレ』第1巻が勉強になります(^^)。

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格