2022年労災発生4月速報値【前年対比】死傷災害28.3%増、死亡災害25.7%増

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2022年の労働災害の発生状況。厚生労働省から4月速報値が公表されています。
4月速報値は2022年1月1日〜3月31日までに発生した労働災害について、4月4日までに報告されたものを集計したものです。
休業4日以上の死傷災害の1/3(33%)は新型コロナ感染による労働災害、2番めに多かったのが転倒でした。

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休業4日以上の死傷災害は前年対比28.3%増加

休業4日以上の死傷災害は32,302人。
前年同期は25,185人でしたので、前年同期との対比で28.3%増加しています。

死傷災害の1/3は新型コロナ感染症の労働災害

休業4日以上の死傷災害の1/3(33%)は新型コロナ感染による労働災害です。

新型コロナウイルス感染症による労働災害の2022年3月31日現在での累計。

請求件数31,324。
請求に対して決定は24,170。
決定24,170件のうち支給決定がでたのは23,817件です。

新型コロナウイルス感染症による労働災害は、98.5%が労災認定されて労災保険給付の支給決定がでています。

仕事で感染した新型コロナ感染症まだまだ労災申請していない方が多いはずです。
新型コロナの後遺症も労災の対象となります。

労災申請しましょう。

参考記事

【新型コロナウイルス感染】 オミクロンや後遺症も含め労災の対象

死傷災害で2番めに多いのが転倒。

2番めに多いのが転倒による労災。休業4日以上の死傷災害の2割以上(22%)が転倒によるものです。

死傷災害2022年4月速報値

死亡災害は前年対比25.7%増加。

死亡災害は176人。
前年同期は140人でしたので、前年同期との対比で25.7%増加しています。

1/3が墜落・転落

死亡災害の1/3が「落」ちる事故です。墜落・転落は死亡災害でもっとも多い事故です。

死亡災害2022年4月速報値

休業4日以上の死傷災害・死亡災害をなくすには、必ず労災申請をすること

休業4日以上の労働災害が発生したら、会社は遅滞なく労働基準監督署に報告する義務があります。

労働災害の報告は、労働者死傷病報告を労働基準監督署に提出します。

労働災害の報告をすることで、会社は労働災害の再発防止のための対策を検討し実行しなければなりません。

  1. 発生原因を調査する。
  2. 再発防止対策を考える。
  3. 防止対策を実行することで、再発を防止する。

労働災害を発生させてしまった場合、会社が具体的な対策をすることが労働災害の再発防止のために不可欠です。

しかし、あなたが労災申請(労災保険給付の請求)をしなければ、会社は労働基準監督署に労働災害の報告をしません。

あなたが労災申請をすることで、会社は労働災害の再発を防止するための具体的な対策を立て実行することになります。

労災申請をすることは労働災害に遭ってしまったあなたが、無料で医療をうけるなど労災保険からの給付をうけるためです。

そして労災申請をすることは、あなた自身のためだけでなく、労働災害の再発防止策を実行することで、あなた以外の労働者のために役立つことでもあるのです。

労働災害再発防止対策書

新型コロナ感染をのぞくと死傷災害で1番多い転倒災害。

たとえば転倒による労働災害が発生した場合には、転倒を防止する対策が欠かせません。

もちろん、転倒による労働災害が発生したことを他の労働者に知らせ注意を呼びかけることが大切ですが、「転ばないように気をつけなさい」は対策ではありません。

「だから、転ばないように気をつけろと言ったじゃないか!」などで対策をとっていたのに同じ事故が再発したなどと許されるものではありません。

転倒災害を防止するための対策としては、たとえば

  • 床の段差をなくす
  • 床面を滑りにくくする
  • 滑りにくい靴を会社が準備して労働者に支給して履かせる

具体的な改善をおこなうことが、再発防止のための対策です。

転倒災害防止対策事例

労働災害再発防止対策等について」立川労働基準監督署 安全衛生課

労働災害の再発防止のためにも、労働災害に遭ったときには必ず労災申請をしましょう。

【編集後記】

今日(2022/04/25)ミニトマトの種をプランターにまいてベランダに置きました。
70日くらいで実るそうなので7月はじめには収穫できる予定。楽しみです。

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格