王子駅を降りてすぐにある北とぴあ。北とぴあの正面玄関入り口には長崎の平和公園にある平和祈念像のレプリカがあります。
北とぴあ正面玄関入口にある平和祈念像を見てきました。
“北とぴあ”とは、京浜東北線の王子駅前にある東京都北区の複合文化施設です。
Contents
1945年8月9日午前11時2分。長崎に原爆が落とされた
今年8月9日に長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典での長崎市長による長崎平和宣言(宣言文)をネットのニュースで読みました。
人は忘れやすく弱いものだから
あやまちをくり返す
だけど……
このことだけは忘れてはならない
このことだけはくり返してはならない
どんなことがあっても……
1945年8月9日午前11時2分、17歳の時に原子爆弾により家族を失い、 自らも大けがを負った女性がつづった詩です。自分だけではなく、世界の誰にも、二度とこ の経験をさせてはならない、という強い思いが、そこにはあります。
原爆は「人の手」によってつくられ、「人の上」に落とされました。だからこそ「人の意 志」によって、無くすことができます。そして、その意志が生まれる場所は、間違いなく、 私たち一人ひとりの心の中です。
(全文は長崎原爆資料館のホームページから読めます。この記事の最後に全文紹介しています。)
長崎平和祈念像は都内でも見られる
長崎平和祈念像の原型は吉祥寺駅近くの井の頭公園にある
長崎平和祈念像の原型は吉祥寺駅近くの井の頭公園にあることをご存知でしたか?
実は長崎の平和祈念像の原型は東京・吉祥寺駅近くの井の頭公園にあります。
私の子どもが小さいころに遊びにいったときに偶然見つけて驚きました。
王子駅前の北とぴあ正面玄関り口には長崎平和記念像のレプリカがある
そして、都内には井の頭公園にある原型の像の他にもレプリカの像があります。(私もはじめて知りましたが)
今年8月9日の長崎市長による長崎平和宣言(宣言文)を読んで、ネットで平和祈念像を調べてみると、長崎の平和祈念像のレプリカが王子駅前にあることがわかり、行ってきました。
東京に住んでいる方は長崎まで行くのは大変ですので、王子に行ってみてはいかがでしょう。
新宿からも近いのですが、私はあまり行く機会がありません。
あなたは王子に行ったことはありますでしょうか?
王子駅前は賑わいのある街ですが、どこか懐かしい感じがする下町感もあります。
都電荒川線の路面電車が走ります。
王子駅前には飛鳥山公園があります。
飛鳥山の標高は25.4m。東京で一番低い山だそうです。
公園入口から山頂まで無料のモノレール「あすかパークレール」に乗れます。
「飛鳥山公園へ行こう!!」
新宿から約30分。
飛鳥山公園を散策し、路面電車、平和祈念像を見に、王子駅に行ってみませんか?
2019年8月9日 長崎平和宣言(全文)
令和元年 長崎平和宣言
長 崎 平 和 宣 言
目を閉じて聴いてください。
幾千の人の手足がふきとび
腸わたが流れ出て
人の体にうじ虫がわいた
息ある者は肉親をさがしもとめて
死がいを見つけ そして焼いた
人間を焼く煙が立ちのぼり
罪なき人の血が流れて浦上川を赤くそめたケロイドだけを残してやっと戦争が終わった
だけど……
父も母も もういない
兄も妹ももどってはこない人は忘れやすく弱いものだから
あやまちをくり返す
だけど……
このことだけは忘れてはならない
このことだけはくり返してはならない
どんなことがあっても……これは、1945年8月9日午前11時2分、17歳の時に原子爆弾により家族を失い、自らも大けがを負った女性がつづった詩です。自分だけではなく、世界の誰にも、二度とこの経験をさせてはならない、という強い思いが、そこにはあります。
原爆は「人の手」によってつくられ、「人の上」に落とされました。だからこそ「人の意志」によって、無くすことができます。そして、その意志が生まれる場所は、間違いなく、私たち一人ひとりの心の中です。
今、核兵器を巡る世界情勢はとても危険な状況です。核兵器は役に立つと平然と公言する風潮が再びはびこり始め、アメリカは小型でより使いやすい核兵器の開発を打ち出しました。ロシアは、新型核兵器の開発と配備を表明しました。そのうえ、冷戦時代の軍拡競争を終わらせた中距離核戦力(INF)全廃条約は否定され、戦略核兵器を削減する条約(新START)の継続も危機に瀕しています。世界から核兵器をなくそうと積み重ねてきた人類の努力の成果が次々と壊され、核兵器が使われる危険性が高まっています。
核兵器がもたらす生き地獄を「くり返してはならない」という被爆者の必死の思いが世界に届くことはないのでしょうか。
そうではありません。国連にも、多くの国の政府や自治体にも、何よりも被爆者をはじめとする市民社会にも、同じ思いを持ち、声を上げている人たちは大勢います。
そして、小さな声の集まりである市民社会の力は、これまでにも、世界を動かしてきました。1954年のビキニ環礁での水爆実験を機に世界中に広がった反核運動は、やがて核実験の禁止条約を生み出しました。一昨年の核兵器禁止条約の成立にも市民社会の力が大きな役割を果たしました。私たち一人ひとりの力は、微力ではあっても、決して無力ではないのです。
世界の市民社会の皆さんに呼びかけます。
戦争体験や被爆体験を語り継ぎましょう。戦争が何をもたらしたのかを知ることは、平和をつくる大切な第一歩です。
国を超えて人と人との間に信頼関係をつくり続けましょう。小さな信頼を積み重ねることは、国同士の不信感による戦争を防ぐ力にもなります。
人の痛みがわかることの大切さを子どもたちに伝え続けましょう。それは子どもたちの心に平和の種を植えることになります。
平和のためにできることはたくさんあります。あきらめずに、そして無関心にならずに、地道に「平和の文化」を育て続けましょう。そして、核兵器はいらない、と声を上げましょう。それは、小さな私たち一人ひとりにできる大きな役割だと思います。すべての国のリーダーの皆さん。被爆地を訪れ、原子雲の下で何が起こったのかを見て、聴いて、感じてください。そして、核兵器がいかに非人道的な兵器なのか、心に焼き付けてください。
核保有国のリーダーの皆さん。核不拡散条約(NPT)は、来年、成立からちょうど50年を迎えます。核兵器をなくすことを約束し、その義務を負ったこの条約の意味を、すべての核保有国はもう一度思い出すべきです。特にアメリカとロシアには、核超大国の責任として、核兵器を大幅に削減する具体的道筋を、世界に示すことを求めます。
日本政府に訴えます。日本は今、核兵器禁止条約に背を向けています。唯一の戦争被爆国の責任として、一刻も早く核兵器禁止条約に署名、批准してください。そのためにも朝鮮半島非核化の動きを捉え、「核の傘」ではなく、「非核の傘」となる北東アジア非核兵器地帯の検討を始めてください。そして何よりも「戦争をしない」という決意を込めた日本国憲法の平和の理念の堅持と、それを世界に広げるリーダーシップを発揮することを求めます。被爆者の平均年齢は既に82歳を超えています。日本政府には、高齢化する被爆者のさらなる援護の充実と、今も被爆者と認定されていない被爆体験者の救済を求めます。
長崎は、核の被害を体験したまちとして、原発事故から8年が経過した今も放射能汚染の影響で苦しんでいる福島の皆さんを変わらず応援していきます。
原子爆弾で亡くなられた方々に心から哀悼の意を捧げ、長崎は広島とともに、そして平和を築く力になりたいと思うすべての人たちと力を合わせて、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に力を尽くし続けることをここに宣言します。2019年(令和元年)8月9日
長崎市長 田 上 富 久
小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)
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