【労災申請】精神障害、脳・心臓疾患増える

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2019年度の「過労死等の労災補償状況」を6月26日(金)に厚生労働省が公表しました。
厚生労働省は、脳・心臓疾患(過重な仕事が原因で発症)や、精神障害(仕事による強いストレスが原因で発病)の状況について、労災請求件数や業務上疾病と認定し労災保険給付を決定した件数などが報告されています。
2014年度「過労死等の労災補償状況」と合わせて過去10年間の申請数と認定数・認定率を比較してみました。

2019年度【労災申請】精神疾患は脳・心臓疾患の2倍

脳 心臓疾患 精神疾患の労災申請数の推移 1

年度 脳・心臓疾患の労災請求件数 精神疾患の労災請求件数
2010 802 1,181
2011 898 1,272
2012 842 1,257
2013 784 1,409
2014 763 1,456
2015 795 1,515
2016 825 1,586
2017 840 1,732
2018 877 1,820
2019 936 2,060

2010〜2019年度別の労災申請の件数は精神疾患、脳・心臓疾患ともに年度によって減少した年もありますが増加しています。

精神疾患による労災申請の件数の増加は脳・心臓疾患とくらべて大きいです。

2019年度の労災申請の件数で比較すると、精神疾患(2,060件)は脳・心臓疾患(936件)の約2倍の申請数です。

2019年度【精神障害】労災申請は2,060件

【精神障害】の労災認定の要件

精神障害の労災認定要件
1 認定基準の対象となる精神障害を発病していること
2 認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6ヶ月の間に、業務による強い心理的負荷があること
3 業務以外の心理的負荷や個体側要因により発病したとは認められないこと

労災保険の認定基準の対象となる精神障害は、国際疾病分類第10回修正版(ICD-10)第Ⅴ章「精神および行動の障害」に分類される精神障害であって、認知症、頭部外傷、アルコール・薬物による障害以外のものです。

F3気分(感情障害)のうつ病などは代表的なものです。

分類Code Category
F0 症状性を含む器質性精神障害
F1 精神作用物質使用による精神および行動の障害
F2 精神分裂病,分裂病型障害および妄想性障害
F3 気分(感情)障害
F4 神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害
F5 生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群
F6 成人の人格および行動の障害
F7 精神遅滞(知的障害)
F8 心理的発達の障害
F9 小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害

精神障害の労災については、まずは厚生労働省の『精神障害の労災認定』にある「業務による心理的負荷評価表」をみて検討してみてはいかがでしょうか。

精神障害の労災認定 1

『精神障害の労災認定』 厚生労働省

【精神障害】労災の申請数・認定数の推移

精神疾患の労災保険の請求件数は増え続けていますが、認定率は下がってきています。

精神疾患の労災 申請数と認定数 1

年度 精神疾患の労災請求件数 認定件数 認定率
2010 1,181 308 26%
2011 1,272 325 26%
2012 1,257 475 38%
2013 1,409 436 31%
2014 1,456 497 34%
2015 1,515 472 31%
2016 1,586 498 31%
2017 1,732 506 29%
2018 1,820 465 26%
2019 2,060 509 25%

2019年度【脳・心臓疾患】労災申請は936件

【脳・心臓疾患】の労災認定の要件

脳・心臓疾患の労災の対象となる疾病は以下の通りです。

脳・心臓疾患 労災の対象となる疾病
脳血管疾患 脳内出血(脳出血)、くも膜下出血、脳梗塞、高血圧性脳症
虚血性心疾患等 心筋梗塞、狭心症、心停止(心臓製突然死を含む)、解離性大動脈瘤

業務による明らかな過重負荷を受けたことにより発症した脳・心臓疾患は業務上の疾病として労災認定されます。

脳・心臓疾患の労災 労災認定の3つの要件
異常な出来事 発症直前から前日までの間において、発生状態を時間的および場所的に明確にし得る異常な出来事に遭遇したこと
短期間の過重業務 発症に近接した時期において、特に過重な業務に就労したこと
長期期間の過重業務 発症前の長期間にわたって、著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したこと

脳・心臓疾患の労災については、まずは厚生労働省の『脳・心臓疾患の労災認定 -「過労死」と労災保険』の脳・心臓疾患の業務起因性の判断のフローチャートで流れで業務による明らかな過重負荷の判断を理解し、負荷についての具体的な評価の視点を知ってみてはいかがでしょうか。

脳 心臓疾患の労災認定 1

『脳・心臓疾患の労災認定 -「過労死」と労災保険』 厚生労働省

【脳・心臓疾患】労災の申請数・認定数の推移

脳・心臓疾患の労災保険の請求件数は増え続けていますが、認定率・認定件数ともに減少しています。

脳 心臓疾患の労災 申請数と認定数 1

年度 脳・心臓疾患の請求件数 認定件数 認定率
2010 802 285 36%
2011 898 310 35%
2012 842 338 40%
2013 784 306 39%
2014 763 277 36%
2015 795 251 32%
2016 825 260 32%
2017 840 253 30%
2018 877 238 27%
2019 936 216 23%

【編集後記】

仕事中に仕事で骨折したというようなケガは業務上の災害だとはっきりとわかります。

しかし、精神障害や脳・心臓疾患は業務に起因する病気なのか私生活でのストレスなど個人の要因による病気なのかはひと目でわかるものではありません。

精神障害や脳・心臓疾患の労災は、申請件数は増えていますが労災として認められる認定率は下がっています。

しっかりと準備して労災申請したいところです。

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 ・30分無料zoomオンライン相談(期間限定)「相談・依頼の申込み」フォームから受付中。 1965年生まれ55歳。連れ合い(妻)と子ども2人。 労働者の立場で労働問題に関わって30年。 2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格
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