新型コロナウィルス感染症による経営難の中で、名称が社員・店員であっても研修生であっても実態は労働者である外国人労働者の方は、日本人労働者に比べてよりいっそう厳しい労働環境に追い込まれてしまっています。
あなたが「内向型」労働者であっても、いえ「内向型」労働者だからこそ、身近に困っている外国人労働者がいたら手助けすることができます。
Contents
「内向型」労働者のあなただからこそ、外国人労働者への支援ができる
内向型について研究をしているマーティ・O・レイニーの著書『内向型を強みにする』によれば、米国では、外向型の人と内向型の人の割合は3:1だそうです。日本では7:3だという話を聞いたことがあります。
いずれにしても外向型の人に比べると内向型の人は少数派です。
日本で生まれ育った人に比べると外国人は圧倒的に少数派です。
内向型のあなたは多数派の外向型の職場の中で少数派として肩身の狭い思い・息苦しい気持ちを経験したこともあるはずです。
新型コロナウィルス感染症による営業自粛や経営していたとしても売上が落ちて経営が厳しいという会社は少なくありません。
会社から休業命令だされているが給料が全額ではなく休業補償で6割分しか払われていない、あるいは経営難を理由に解雇されてしまったなど、現在すでに困った状態にいる方もいらっしゃいます。
「内向型」タイプのあなたも不安な気持ちで過ごしているかもしれません。
会社が経営難におちいると弱い立場にいる労働者にシワ寄せがいくのが実態です。
日本の社会のなかで少数派の外国人労働者の方はよりいっそう厳しい状況にいることは、多数派の外向型のタイプと比べて少数派である内向型タイプのあなたには想像することができると思います。
「内向型」労働者のあなたができる、外国人労働者への支援の仕方
「会社に雇われている外国人の皆さんへ」(厚生労働省)を見せて、やさしい日本語で話す
「会社で働いている外国人のみなさま（やさしい日本語版）」厚生労働省
『外国人労働者ハンドブック（英語版）』見開きで英語と日本語で解説を見せる
たとえば、あなたの職場で働いている外国人労働者の方が、働き始める際に会社からお金を借りていて借金返済のために毎月給料から差し引かれていて給料をほとんど受取れず困っているらしいという噂を聞いた場合に
目次をみて該当するページを探したら、見開きの右側のページの日本語を読みます。
日本語で読んで内容を理解したら、見開きの左側のページの該当箇所を指差して読んでもらいましょう。
あなたが英語の文章の意味がわからなくても、日本語の文章の内容が英語で書かれていますので大丈夫です。
安心して、日本の労働法を紹介することができます。
『外国人労働者ハンドブック（英語版）』についてはこちらの記事で紹介しました。
『外国人労働者ハンドブック（英語版）』見開きで英語と日本語で日本の労働法を解説
自分でできなければ、相談先を伝える。それも支援の1つ
テレビのニュースや新聞で外国人労働者の支援をしている方の力強い主張を見たり読んだりすると、内向型タイプのあなたはとても自分には真似できないと思うかもしれません。
テレビや新聞で外国人労働者の支援を力強く主張をしている方が内向型タイプではないとは限らないのですが、あなたが自分にはとても外国人労働者のために力強く主張・行動できないと思ったとしても、それで構わないではないでしょうか。
たとえば、外国人労働者の支援をしている団体をネットで調べて紹介することも、1つの支援の方法です。
支援団体の他にも、たとえば以下の公共機関では日本語以外の言葉で相談に応じています。困っている外国人労働者の方がいたら紹介してみましょう。
外国人労働者向け相談ダイヤル
Telephone Consultation Service for Foreign Workers労働条件等について、外国語で電話相談いただける窓口はこちらです(外国人労働者相談コーナーにつながります)。「外国人労働者向け相談ダイヤル」での相談は、固定電話からは180秒ごとに8.5円（税込）、携帯電話からは180秒ごとに10円（税込）の料金が発生します。
なお、一時的に開設曜日、開設時間が変更となる場合があることはご了承ください。
言語 開設曜日 電話番号 英語 月〜金 0570-001-701 中国語 月〜金 0570-001-702 ポルトガル語 月〜金 0570-001-703 スペイン語 月〜金 0570-001-704 タガログ語 水〜金 0570-001-705 ベトナム語 月〜金 0570-001-706 ミャンマー語 月 0570-001-707 ネパール語 木 0570-001-708 開設時間午前10時〜午後3時
(正午〜午後1時は除く)
※携帯電話・PHSからも利用可能
※年末・年始（12月29日〜1月3日まで）は除く。労働条件相談ほっとライン
Working condition consultation hot line「労働条件相談ほっとライン」は、厚生労働省が委託事業として実施している事業です。都道府県労働局及び労働基準監督署の閉庁後又は土日・祝日の相談に対応し、全国どこからでも、無料で労働条件等について、外国語で電話相談いただけます。
言語 開設曜日 電話番号 日本語 月〜日(毎日) 0120-811-610 英語 月〜日(毎日) 0120-531-401 中国語 月〜日(毎日) 0120-531-402 ポルトガル語 月〜日(毎日) 0120-531-403 スペイン語 火、木、金、土 0120-531-404 タガログ語 火、水、土 0120-531-405 ベトナム語 水、金、土 0120-531-406 ミャンマー語 水、日 0120-531-407 ネパール語 水、日 0120-531-408 韓国語 木、日 0120-613-801 タイ語 木、日 0120-613-802 インドネシア語 木、日 0120-613-803 カンボジア語（クメール語） 月、土 0120-613-804 モンゴル語 月、土 0120-613-805 開設時間
平日（月〜金）午後5時〜午後10時
土日・祝日 午前9時〜午後9時
※携帯電話・PHSからも利用可能
※年末・年始（12月29日〜1月3日まで）は除く。
他にも、「相談機関のご紹介(外国人労働者向け)」厚生労働省から相談先を知ることができます。
【編集後記】
内向型タイプの方は他人の目を気にするという特徴があります。
他人の目を気にしすぎるという弱みがある反面、周りに気遣いができるという強みがあります。
外向型タイプの方よりも、あなたは外国人労働者の方が困っているかどうかをわかる感性が強いかもしれません。
「内向型」労働者のあなたは、ただでさえ疲れやすくエネルギーが不足しがちです。
とても他人のために何かをする余力がないと感じているかもしれませんからムリは必要ありません。
身近に外国人労働者の方がいて困っている様子がわかるという場合は、自分にムリのない範囲・方法でできることをしてみてはいかがでしょうか？
外国語かやさしい日本語で書かれた公共機関の相談先などを印刷して、黙って手渡すだけでもいいかもしれません。それも支援になります。
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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)
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