リュック型の独特なバッグを背負っている自転車配達員。
街中でどこでも見かけるようになりました。
2021年9月1日から労災保険に特別加入できる対象者に加わりました。
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2021/09/01から自転車配達員が労災保険の「特別加入」の対象者に加わった
労災保険は、労働者の業務と通勤による災害に対して労働者に必要な給付をする保険制度です。
労働者以外の方には保険給付は行われないのが労災保険です。
しかし、「労働者」以外の方でも、業務の実情や災害の起きる状況をみると、労働者と同じように保護を行なうべきだという方もいます。
そのため、労災保険の「特別加入」が特定の方に認められています。
自転車配達員の方も2021年9月1日から労災保険に特別加入の対象者に加えられました。
自転車配達員で希望する方は労災保険に特別加入できます。
自転車配達員の労災保険「特別加入」は特別加入団体を通じて行なう
「労働者」は労災保険に加入しません。ですから労働者は労災保険料も払いません。
「労働者」に該当するのであれば、自転車配達員であっても特別加入しません。
労働者を使用する会社が労災保険の加入手続きを行ない労災保険料を払います。
2021年9月1日から労災保険に特別加入できるようになった自転車配達員は「労働者」ではない方が対象です。
労働者ではない自転車配達員の方は、特別加入団体を通じて労災保険の「特別加入」の手続きを行なうことになります。
配達中に転倒や自動車との接触などの事故でケガをした場合の、保険給付を受ける手続きは「労働者」の場合と同じです。
自転車配達員。「労働者」であれば特別加入なく労災保険からの給付を受けられる
街中で見かける自転車配達員。いつでも配達してくれて利用する側にとっては便利ですが、交通事故など労災(労働災害)の危険は大きい働き方です。
労災保険に「特別加入」していれば、いざというときに安心です。
しかし、労災保険に特別加入していなければ、すべての自転車配達員の方が労災保険からの給付を受けられないとは限りません。
請負やその他の名称で契約していても、実態として「労働者」なのであれば特別加入していなくても労災保険から保険給付を受けられます。
実態として労働者であると認められると、労働基準法関連法令や労働契約法などの労働法による保護を受けることができますので、労災保険からの保険給付ももちろん受けられるのです。
自転車を使用して貨物運送事業を行っている者です。会社員に近い形で働いている場合は加入できますか?
労働契約でない請負等の契約で業務に従事している場合は特別加入することができます。
契約形式に関わらず、実態として労働者と認められる場合は、特別加入をしていなくても労災保険 が適用され※、補償を受けることができます。
※この場合事業主は保険料を納めます。
自転車を使用して貨物運送事業を行う皆様へ
令和3年9月1日から労災保険に特別加入できるようになります 厚生労働省
労働者性の判断についての参考記事
【業務委託・請負】労働者かどうかは契約の名称でなく実態で判断
【労働者なのか?労働者じゃないのか?】契約の名称ではなく実態で判断
【編集日記】
もともと酒は強くないので少ししか飲まないのですが、3週間くらいまったく飲んでいません。
Beerをゴクゴクッと飲むのが好きなのも、炭酸水でも同じ満足感があります。
これから味覚の秋がはじまりますので、美味しい食事にあわせてお酒を飲みたくなるのかもしれません。

小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

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