【2021年労働災害発生状況(4月速報値)】休業4日以上の死傷者数5,690人増加

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2021年労働災害発生状況(4月速報値)が厚生労働省から2021/04/16に発表されました。

4月速報値は、2021年1月1日から2021年3月31日までに発生した労働災害について、2021年4月5日までに報告があったものを集計したものです。

死亡者数 140人

労働災害で死亡した方が、今年2021年の3ヶ月だけで140人います。

2021年労働災害発生状況 4月速報値 死亡災害 1

特に多い事故は順に、墜落・転落、はさまれ・巻き込まれ、交通事故(道路)です。

  • 墜落・転落 39人
  • はさまれ・巻き込まれ 31人
  • 交通事故(道路) 19人

生活していくための収入を得るために働いているのに、働くことで亡くなってしまう。

生きるために働くのですから、働くことによって亡くなるということは、あってはならないことです。

休業4日以上の死傷者数 25,185人(前年同月比+5,690人 29.2%増加)

労働災害で4日以上の休業をした、または死亡した方。

今年2021年の3ヶ月で25,185人います。

2021年労働災害発生状況 4月速報値 休業4日以上の死傷病災害 1

  • 転倒 6,849人(前年同月比 +1,607人 30.7%増加)
  • 墜落 3,665人(前年同月比 +113人 3.2%増加)
  • その他 3,285人(前年同月比 +3,145人 2246.4%%増加)

前年同月比で一番増加しているのは「その他」です。

「その他」は、主として感染症による労働災害を示す分類 ですので、新型コロナウイルス感染症によるものです。

新型コロナウイルス感染も労働災害になりますので、覚えておきましょう。

2021年に一番多い労働災害が、転倒事故です。(2021年にかぎらないのですが)

前年同月比で30.7%増加して、6,849人います。

「転んでケガしたのは本人(労働者)の不注意だから労災保険は使えない」などと説明する会社もありますが、それはウソです。

4日以上の休業が必要なほどの労災申請で一番多いのが転倒事故であることからもわかるように、転倒もふくめて仕事でケガをしたら労災だとまずは理解しましょう。

労災のよるケガ・病気で病院で治療を受けたり薬局で薬を受けとるのは無料です。全額労災保険から支払われます。

労災で働けずに仕事を休んで給料が受けとれなかった日は、1日目〜3日目は会社から、4日目からは労災保険から、給料の約6割(4日目からは約8割)の休業補償が支払われることが法律で決まっています。

仕事でケガをしたり病気になったら、かならず労災申請をしましょう。

休業日数が4日以上か死亡した場合は、災害発生後遅滞なく「死傷病報告」を会社は労基署に提出する義務がある

休業4日以上の労働災害が発生したら、会社は労働基準監督署に遅滞なく報告書(労働者死傷病報告)を提出する義務があります。

「遅滞なく」とは、「正当又は合理的な理由がある場合を除き、事情の許す限り最も速やかに」とされ、「概ね1週間から2週間以内程度」とされています。

「死傷病報告」は会社が労働基準監督署に提出するもので、労災申請(労災保険給付の請求)とはべつのものです。

労働者死傷病報告 1

死傷病報告

死傷病報告の提出義務は労働安全衛生規則にさだめられています。

労働安全衛生規則は、労働安全衛生法および労働安全衛生法施行令の規定にもとづいて、そして同法を実施するために定められた厚生労働省令です。

97条(労働者死傷病報告)

(1項)事業者は、労働者が労働災害その他就業中又は事業場内若しくはその附属建設物内における負傷、窒息又は急性中毒により死亡し、又は休業したときは、遅滞なく、様式第23号による報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない

2項 前項の場合において、休業の日数が4日に満たないときは、事業者は、同項の規定にかかわらず、1月から3月まで、4月から6月まで、7月から9月まで及び10月から12月までの期間における当該事実について、様式第24号による報告書をそれぞれの期間における最後の月の翌月末日までに、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

2021年労働災害発生状況(4月速報値)は、休業4日以上の死傷者数が集計されています。

これは、死傷病報告が4日以上休業と死亡の労働災害の報告が遅滞なく義務づけられていることによるものです。

【編集後記】

今日は自分のことで、とある役所に手続きに行きました。
昔に比べると窓口の方の対応がとても親切だなと感じていたところ、となりの窓口で証明書類をもとめている大学生への対応がエラそうな態度で・・・。
最近どこの役所でも丁寧な態度で対応していただけているのは、年齢(現在55歳)によるものだったのか?
良かったようでそうでもない話。

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格