労働災害【死亡災害】前年対比で30人増加(2021年10月速報値)

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2021年の労働災害発生状況の10月速報値が厚生労働省から2021年10月20日発表されました。 労働災害発生状況(厚生労働省)

労働災害【死亡災害】前年対比で30人増加

今年2021年1月1日〜9月30日までに発生した労働災害について10月7日までに報告があったものを集計した結果が10月速報値として厚生労働省から発表されています。

死亡災害は前年対比で30人増加しています。

今年2021年1月1日〜9月30日までに発生した労働災害で541人もの方が亡くなっています。

2021年10月労働災害速報値死亡災害

前年対比で2人以上の死亡災害が増えている事故の型は以下の通りです。

労働災害の型別 死亡災害の前年対比

増加人数2人以上の型別

(2021年労働災害発生速報値)

はさまれ・巻き込まれ 23人
墜落・転落 7人
激突され 7人
その他 25人

(「その他」は主として感染症による労働災害を示す分類)

労働災害【休業4日以上の死傷災害】前年対比で17,581人増加

今年2021年1月1日〜9月30日までに発生した労働災害で97,913人もの方が休業4日以上の死傷災害に遭っています。

2021年10月労働災害速報値死傷災害

休業4日以上の死傷災害は前年対比で17,581人増加しています。

労働災害の型別 休業4日以上の死傷災害の前年対比

増加人数100人以上の型別

(2021年労働災害発生速報値)

転倒 2,652
動作の反動・無理な動作 1,157
墜落・転落 406
はさまれ・巻き込まれ 342
交通事故(道路) 245
激突 189
切れ・こすれ 134
激突され 107
その他 12,501

(「その他」は主として感染症による労働災害を示す分類)

【労働災害】落ちる・転ぶが最も多い危険事故。労災に遭ったら必ず労災申請する

事故の型別でみると、死亡事故の最大原因は墜落・転落です。

「落」ちる労働災害での死亡者が140人。
労働災害で亡くなった方の24%が「落」ちる事故でした。

休業4日以上の死傷災害では、事故の型別でみると転倒が22,028人。

事故の型別でみた休業4日以上の死傷災害の22%が「転」ぶ事故でした。

落ちる・転ぶが、労働災害の大きな原因であることがわかります。

参考記事
10月10日は「転倒予防の日」労災で1番多い事故が転倒

「落ちないように気をつけろ!」
「転ばないように気をつけろ!」

掛け声だけの精神論で、死亡事故・休業4日以上の死傷災害をふせぐことはできません。

「だから気をつけろと言ったじゃないか!」

労働災害が発生したときに、気をつけるように注意していたのにケガをしたのは不注意だった労働者の責任だと言われることがありますが、それは決して許されない話です。

労働者が安全で健康に働けるための安全装置の設置など危険防止する法律上の義務が使用者(会社)にあります。

労働契約法5条(労働者の安全への配慮)

使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

会社の安全配慮義務違反によって労働災害が発生した場合には、労災保険給付とは別に損害賠償請求ができます。

参考記事
労働局のあっせんで求められる!労災による損害賠償請求(労働契約法5条安全配慮義務)

また、使用者(会社)に責任がなく発生した労働災害、労働者の過失(うっかり・ミス)によって発生した労働災害であっても、労災保険から保険給付は受けられます。

参考記事
【労災保険】「ついうっかりして」ケガも労災。労災申請して給付を受ける

労災保険からの給付を受けるためにワザとケガをしたという場合をのぞき、労働災害に遭ったら原則として労災保険から給付を受けられることを知っておいていただきたいと思います。

参考記事
会社から「禁止」と言われていたことをしてケガをした。労災になるか?

そして、労災保険給付は労災申請(労災保険の給付請求)をしなければ支給されることはありません。

自分だけで労災申請をするのが心配な場合は、社会保険労務士に依頼してあなたの代わりに申請することもできます。安心して申請しましょう。

会社が協力しない場合でも、労災申請をすることができます。必ず労災申請をしましょう。

参考記事
仕事中にケガをした。“労災じゃない”と言って労災保険請求書の証明欄に会社が記入してくれない❗️

【編集後記】

先週までは暑かったのに、今週は寒い。極端な気候ですね。
今朝(2021/10/21)コタツを出しました。
暑いでも寒いでもない、涼しくて気持ちの良い秋はこないまま冬になってしまうのか?
公園の木の葉が少し紅葉してきています。

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格