障害年金の支給決定がでると、このままいつまでも障害年金をうけとり続けることができるのか気になるところですが、1年〜5年で障害の状態(程度)を確認する更新の手続きが必要になる方が9割以上います。
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障害年金は、永久認定と有期認定がある
申請をして要件を満たしていると認定されると、障害年金をうけとることができます。
この障害年金の新規認定のときに、障害の状態が永久固定に当てはまると判断されると、今後は障害の状態について確認する再認定が必要なくなります。
障害の状態が永久固定であると認められない場合は、症状に応じて更新期間がきめられ、診断書(障害状態確認届)を提出して審査がおこなわれます。
更新期間は5年を目安として設定されますが、5年が妥当と考えられない場合は3年または2年、短期間のうちに状態が改善される可能性が高いと判断される場合は1年とすることも視野に入れて検討されます。
障害年金の永久認定は7%程度と少ないが、有期認定で支給停止になる割合は高くはない
永久認定は、いちど認定されれば一生のあいだ障害年金を受けとることができる認定です。
永久認定をうけると安心ですが、永久認定をうける割合は新規認定で7.4%、更新で6.8%、新規も更新も7%前後と低いものです。
障害年金業務統計(令和2年度決定分) 2021年9月 日本年金機構
障害年金をうけとる方の9割以上が1年〜5年に一度、障害の状態(程度)を診断書で確認する更新の手続きが必要な有期認定です。
有期認定だと更新の手続きで障害年金をうけとれなくなることが心配だという相談をうけることがありますが、更新で年金が支給停止される方の割合は高くはありません。
表の支給停止の決定数の割合を参照してください。
心配しすぎるよりも、障害年金の更新の手続きで提出する診断書に正しい状態が反映して記入してもらえるように、自分の障害の状態や日常生活での困りごと、仕事でのトラブルなどをふだんから主治医に伝えておきましょう。
参考記事
障害年金業務統計(令和2年度決定分) 2021年9月 日本年金機構
再認定で障害年金の更新期間は長くなる傾向
障害年金の更新期間は、初回認定できめられた期間よりも更新の手続きをへて再認定された期間の方が長くなる傾向があります。
再認定では、更新期間は1年と2年がへり3年と5年がふえています。
有期認定の更新期間は1年以上5年以内でさだめられますが、4年だけ極端にすくないこともグラフをみるとわかります。
障害 基礎・厚生 合計 |
1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 永久固定 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
新規 | 23,858 | 25,357 | 35,550 | 226 | 19,329 | 8,309 | 112,629 |
21.2% | 22.5% | 31.6% | 0.2% | 17.2% | 7.4% | 100% | |
更新 | 18,293 | 18,774 | 53,691 | 1,676 | 34,607 | 9,241 | 136,282 |
13.4% | 13.8% | 39.4% | 1.2% | 25.4% | 6.8% | 100% |
障害年金業務統計(令和2年度決定分) 2021年9月 日本年金機構
【編集後記】
ゴールデンウィークから梅雨に入るまではよく晴れて初夏の季節なのですが、今年は天気が悪い日が多く気温も低く。
肌寒いので、みそ味のほうとうを食べたいと思い近所のスーパーを探しましたが見当たらず。5月中旬ですから置いていないようです。
小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)
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