「障害年金 該当しなくなった」

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「障害年金 該当しなくなった」で検索してblogを読みに来てくれた方がいます。

障害等級に該当しなくなっても「失権」しない

精神の障害など状態が変化する障害では、数年(1年〜5年)ごとに障害年金の更新の手続きをします。

障害年金を請求したときに提出した診断書で障害の状態を確認していますが、その後も年金を受けられる障害の状態であるかを確認するための手続きです。

障害年金の更新の手続きは、年金事務所(日本年金機構)に診断書(「障害状態確認届」)を提出することで行なわれます。

提出した診断書を審査して、障害の状態が軽くなっていると判断されると、支給される障害年金の額が少なくなります。

今まで1級の障害年金を受け取っていた方が2級の障害の状態であると判断されると2級の障害年金の額へと変更されます。

そして、もしも障害の状態が軽くなって障害等級に該当しないと判断されると、年金が支給されなくなります。

2級の障害年金を受け取っていた方が3級の障害の状態であると判断された場合、障害厚生年金を受け取っていた方は3級の障害厚生年金を受けられますが、障害基礎年金(国民年金)を受けとっていた方は年金が支給されなくなります(支給停止されます)。

3級の障害厚生年金を受け取っていた方が3級の等級に該当しない程度の障害の状態である場合には、障害厚生年金が支給停止されます。

障害等級に該当しなくなると年金が支払われなくなります(支給停止する)。

しかし、障害年金を受け取る権利がなくなる(失権する)わけではありません。

障害年金を受けとれる障害等級

障害の程度 障害年金を受けられる障害の状態

(国民年金は1級2級、厚生年金は1級2級に加えて3級も年金支給)

1級

他人の介助を受けなければ日常生活のことがほとんどできないほどの障害の状態です。

身のまわりのことはかろうじてできるものの、それ以上の活動はできない方 (または行うことを制限されている方)、入院や在宅介護を必要とし、活動の範囲 がベッドの周辺に限られるような方が、1級に相当します。

2級

必ずしも他人の助けを借りる必要はなくても、日常生活は極めて困難で、労働によって収入を得ることができないほどの障害です。

例えば、家庭内で軽食をつくる などの軽い活動はできても、それ以上重い活動はできない方(または行うことを制限されている方)、入院や在宅で、活動の範囲が病院内・家屋内に限られるような 方が2級に相当します。

3級

労働が著しい制限を受ける、または、労働に著しい制限を加えることを必要とするような状態です。

日常生活にはほとんど支障はないが、労働については制限がある方が3級に相当します。

障害年金ガイド』(2021年度版)日本年金機構 から引用

再び障害等級に該当する程度の状態になったら

障害等級に該当しなくなったとして障害年金の支給停止されていた方が、再び障害の状態が重くなったときには「支給停止事由消滅届」を提出します。

老齢 障害給付 受給権者支給停止事由消滅届

老齢・障害給付 受給権者支給停止事由消滅届」日本年金機構

障害年金を受けとる権利が消滅したわけではありませんので、

再び障害等級に該当したときは、支給停止事由消滅届を提出して支給を再開させます。

障害年金の「失権」

障害年金は障害の程度が軽くなると支給が停止することはあります。

しかし、少なくとも65歳の誕生日の前々日までは、障害年金を受けとる権利が消滅(「失権」)することはありません。

65歳誕生日の前日に3級の障害の状態ではなくなってから3年が経過していないときは、3年が経過したときに失権します。

国民年金法35条(障害年金の失権)

障害基礎年金の受給権は、第31条第2項の規定によつて消滅するほか、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。

1号 死亡したとき。

2号 厚生年金保険法第47条第2項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にない者が、65歳に達したとき。

ただし、65歳に達した日において、同項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなつた日から起算して同項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当することなく3年を経過していないときを除く。

3号 厚生年金保険法第47条第2項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなつた日から起算して同項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当することなく3年を経過したとき。

ただし、3年を経過した日において、当該受給権者が65歳未満であるときを除く。

  • 31条2項による受給権の消滅とは、他の障害との併給の調整のこと。
  • 厚生年金保険法第47条第2項に規定する障害等級とは1級2級3級のこと。

【編集後記】

障害年金の更新の手続きをしたときに、障害の状態が軽くなったと判断されて支給停止された場合でも、その後に再び障害の状態が重くなったときには「支給停止事由消滅届」を提出することで障害年金の支給が再開されます。

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格