2022厚生労働白書【障害者数965万人】障害年金受給者はまだまだ少ない

固定ページ
Pocket

2022厚生労働白書が発表されました。
白書によると「障害児・者」は約965万人。
令和2年度厚生年金・国⺠年金事業の概況によると、2020年度末での障害年金受給者は約216万人。
単純比較はできないものの、障害年金を受給できるのに請求していない方がまだまだたくさんいることは間違えないでしょう。

「障害者」約965万人、障害年金受給者216万人

2022年厚生労働白書が厚生労働省から発表されました。

2022厚生労働白書によると、「障害者」は約965万人(964.7万人)います。
それにたいして、障害年金の受給者は216万人(2020年度末)しかいません。

「障害児・者」 964.7万人 76人/1,000人
身体障害児・者 436.0万人 34人/1,000人
知的障害児・者 109.4万人 9人/1,000人
精神障害児・者 419.3万人 33人/1,000人

「障害児・者」の方の人数は約965万人。人口1,000人あたり76人。

障害年金受給者の人数は約216万人(2020年度末)です。

障害年金を受給できるのは20歳以上の方ですが、「障害者」約965万人のなかには児童も含まれていますし、厚生労働省が集約した「障害者」の対象となる方と障害年金の受給対象者はことなります。

「障害者」の方の人数と障害年金の受給者の人数。2つを単純に比較することはできません。

しかし、障害の状態にある方で受給要件をみたしているのに障害年金を受給していない方が、まだまだ多くいることは間違いないでしょう。

2022厚生労働白書

障害年金の制度や手続きを知らない方が多い

少し古い資料ですが、「障害年金制度の運用に関する対応状況についての参考資料」(2015/03/17 厚生労働省)があります。

この資料のなかに、知的障害者の障害年金受給に係るサンプル調査結果があります。

障害年金制度の運用に関する対応状況についての参考資料

2015/08/06 障害年金制度の運用に関する対応状況についての参考資料 厚生労働省

障害年金を受給していない方のなかで、障害年金をもらえないと思って請求手続きすらしなかったという方が3割以上(31.5%)もいました。

請求することではじめて支給または不支給の決定がおこなわれます。
障害年金は、請求しなければ支給されることがありません。

障害年金を受給できる可能性がある方は、ぜひ請求の手続きをしていただきたいと思います。

障害年金は3つの要件をみたした方に支給されます。
先天性の知的障害の場合には、3つの要件のうち初診日要件と保険料納付要件をクリアできますので、障害認定日(20歳)以降の障害の状態が障害年金の1級または2級の程度であれば障害年金を受給できます。

医師が記入する障害年金専用の診断書と日常生活と就労状況等を記入した申立書をもとに障害の程度が判断されます。

請求手続きが難しいために手続きをしなかった方が3.5%、
請求手続きがわからなかったために手続きをしなかった方が2.8%、
合わせて6.3%。

請求の手続きがわからない・難しいと感じているのであれば、障害年金請求に取り組んでいる社会保険労務士に手続きを依頼することができます。

依頼をうけた社会保険労務士は、本人や家族からの聞き取りをもとに代理で申立書を作成することもできます。

障害年金の制度そのものを知らなかったという方さえ16.1%もいます。

障害年金の制度や手続きを知らない方、手続きが難しいので請求さえしていない方、支給されるか不支給になるかは請求してみなければわからないのにあきらめて請求していない方、障害年金を請求していない方の5割以上(53.8%)を占めています。

調査対象は知的障害の方の障害年金についてのものですが、他の障害についても障害年金の制度や手続きを知らない方が少なくないことでしょう。

障害年金の請求に取り組んでいる社会保険労務士に相談する

「年金」というと65歳になって受けとる「老齢年金」のイメージが強いでしょう。

たしかに年金受給者の全体のなかで「老齢」年金が93.5%と圧倒的多数を占めています。
「障害」年金の受給者は、年金受給者全体の5.9%しかいませんので、認知度が低いこともうなづけます。

「年金」といえば「老齢」者が受けとるものというイメージが強いのです。

年金受給者計
(万人)
老齢

(25年以上)

通算老齢

(25年未満)

障害 遺族
3,660 3,328 94 216 23
100.0% 90.9% 2.6% 5.9% 0.6%

2020(令和2)年度末 「令和2年度厚生年金・国⺠年金事業の概況」(厚生労働省)から作成

受給資格期間(10年)をみたして65歳になれば受けとれる老齢年金にくらべて、障害年金は受給要件がむずかしく準備が複雑な面があります。

障害年金の請求にむけた準備がむずかしいと思う場合には、手続きを社会保険労務士に依頼するという方法があります。

社会保険労務士のなかには障害年金請求の手続きに積極的に取り組んでいる者がいますので、本人や家族だけでは手続きに不安がある場合には依頼してみてはいかがでしょうか。

私(労働者のための社労士・小倉健二)は、障害年金の請求、労災保険給付の請求、労働問題の解決のためのあっせん手続きの労働者からの代理、3つを専門に活動しています。

【編集後記】

AmazonプライムビデオでSFドラマ『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ』を見始めました。生前に契約して意識を仮想現実世界へアップロードして、デジタルなあの世で生き続ける。あの世(死後の世界)までお金しだいでかつデジタルという設定でなかなか興味深く見ています。Amazonプライム会員は無料で視聴できますので興味がある方は見てみては。

The following two tabs change content below.

小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格