“ピンはね”は絶対ダメ❗️(労働基準法6条中間搾取の禁止)中間搾取は1年以下の懲役又は50万円以下の罰金

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「賃金搾取 国際交流団体、容疑で書類送検 石川、福井県内で労基署 /石川」毎日新聞2018年3月10日 地方版 石川県

就業体験のために来日したベトナム人学生に支払われるべき賃金の一部を搾取したとして、福井労働基準監督署は9日、国際交流事業団体「●●国際友好協会」(福井市)と男性代表理事(30)を労働基準法違反(中間搾取)の疑いで福井地検に書類送検した。

労基署によると、同協会と代表理事は2016年11月~昨年5月に、人手不足に悩んでいた福井県内の旅館に対し、就業体験のために来日したベトナム人大学生2人を紹介。旅館から振り込まれた賃金の一部を搾取し、計約42万円の利益を得た、としている。

石川県内でも同協会による同様の事案があり、定期調査をしていた七尾労働基準監督署が中間搾取を認知し、福井の労基署に情報提供した。七尾労働基準監督署も同日、ベトナム人10人から計約254万円を中間搾取したとして、金沢地検に書類送検した。

同協会の代表理事は取材に対し「指摘された内容を重く受け止め、反省したい」とコメントした。

(「●●国際友好協会」の●●は新聞記事には記載されています。)

“ピンはね(中間搾取)” は、労働基準法で禁止されている❗

労働基準法

(中間搾取の排除)
第六条 何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。

ピンはね(中間搾取)の禁止は、日本国憲法の個人の人格の尊重、基本的人権の確立の趣旨に則るもの。絶対にダメ

本条は、新憲法の個人の人格の尊重、基本的人権の確立の趣旨に則り我国の労働関係に残存する封建的弊習たる親分子分の従属関係や労働者の人格を無視した貸金の頭ハネ等の絶滅を期するものである。

労働関係の開始存続は、共に労働者又は労働組合と使用者との直接関係に於て、之を決定するのを理想とする。

然し労務需給の状況により之が開始を悉く直接関係に期待することは不可能であるから、国は職業安定法及び船員職業安定法を設けて、之が便宜の供与と弊害の取締りに当たるのであるが、労働関係の存続について第三者が介在することは、弊害のみが多くてこれを必要とする事由は全くない。

本条は、職業安定法及び船員職業安定法の規定する範囲よりも広く労働関係の開始についてのみならず、其の存続についても、第三者の介入することにより生ずる弊害を排除することを目的とするものである。

(昭和23年3月2日基収381号)

“1回しかやっていない”でもダメ。お金でなくても利益を得るとダメ。

「業として利益を得る」とは、営利を目的として、同種の行為を反復継続することをいう。

従って1回の行為であっても、反復継続して利益を得る意思があれば充分である。

主業として為されるとと副業として為されるとを問わない。

「利益」とは、手数料、報奨金、金銭以外の財物等如何なる名称たるとを問わず、又有形無形なるとを問わない。

使用者より利益を得る場合のみに限らず、労働者又は第三者より利益を得る場合をも含む。

(昭和23年3月2日基収381号)

ピンはねを手伝ったら、あなたが1円も得していなくても、あなたも犯罪者になります

Q.

労働基準法第6条は、他人の就業関係に介入して現実に利益を得る行為を禁止し、その違反行為に対しては、法第118条の規定により罰則を適用することとしており、利益を幇助した者に対する明文の罰則規定がない。

したがって法人が他人の就業に介入して利益を得た場合、加罰対象となるものはあくまで、利益を得た法人自体に限定され、法人の従業員が違反行為を計画し、且つ実行した場合においてもその者が現実に利益を得ていない場合は犯罪行為の主体とすることは適当でないように思料されるが如何。

A.

設問の場合については、法人の従業者たる行為者について法第6条違反が成立する。

法第6条において禁止する行為については、他人の就業に介入して得る利益の帰属主体は、必ずしも、当該行為者には限らないからである。

(昭和34年2月16日33基収8770号)

【編集後記】

「新憲法の個人の人格の尊重、基本的人権の確立の趣旨に則り我国の労働関係に残存する封建的弊習たる親分子分の従属関係や労働者の人格を無視した貸金の頭ハネ等の絶滅を期する」として、これだけ厳しく禁止し、取り締まり、厳しい罰則をもって臨んでいるのは、それだけ戦前の状況がひどかったということです。

そして、そのような社会を許さないという決意で条文化されているということです。

戦後73年たった今日でも、新聞記事にある犯罪“ピンはね”が現実の問題として起きています。

今から59年前(昭和34年)に当時の行政機関が書いた、新憲法(日本国憲法)の個人の人格の尊重、基本的人権の確立の趣旨に則り我国の労働関係に残存する封建的弊習たる親分子分の従属関係や労働者の人格を無視した行為の絶滅を期さなければならない、という主張は、遠い昔の古臭い話ではありません。現在と未来にもそのまま生かされていかなければいけないものですね。

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東京は桜が咲いています。先週末に引き続き今週末も花見が楽しめますね。

楽しい週末をお楽しみください。

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小倉 健二 ( 特定社会保険労務士 )東京都 ※相談は新宿近辺にて

小倉健二(おぐらけんじ) 1965年生まれ53歳。連れ合い(妻)と子ども2人。 労働者の立場で労働問題に関わって30年。 2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格
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