2021/07/09コロナ解雇11万人(厚労省)

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厚生労働省は2021/07/09「新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報」を公表しています。

【約11万人】新型コロナ起因の解雇等見込み労働者(厚生労働省)

都道府県労働局の聞き取り情報や公共職業安定所に寄せられた相談・報告等をもとに、新型コロナウイルス感染症の影響による解雇等見込み労働者数の動向を厚生労働省が集計して2021/07/09公表しています。

感染症に起因する解雇等見込み労働者数は11万326人。
解雇等見込み労働者数のうち非正規雇用労働者数は5万1,167人。

コロナ解雇等見込み労働者11万326人のうち東京が一番多く全国の2割を超える23,579人です。

ただし、解雇等見込み労働者数については、都道府県労働局等が把握できた範囲のものであり必ずしも網羅性があるものではないため、累積値がコロナの影響を受けて失業された方の全体の人数を表すものではないこと。

また、把握時点での情報であるため、過去に把握した情報の一部には既に再就職をされた方も含まれている可能性があり、累積値の人数がその時点で失業されている方の人数を表すものではないと説明されています。

都道府県 解雇等見込み労働者数
北海道 3,949
⻘森 1,638
岩手 865
宮城 2,648
秋田 1,550
山形 1,258
福島 1,630
茨城 2,019
栃木 1,384
群馬 1,611
埼玉 1,872
千葉 3,552
東京 23,579
神奈川 4,916
新潟 1,938
富山 1,206
石川 1,317
福井 975
山梨 872
⻑野 2,240
岐阜 2,277
静岡 2,423
愛知 5,979
三重 1,162
滋賀 855
京都 1,717
大阪 10,224
兵庫 2,691
奈良 741
和歌山 535
鳥取 595
島根 794
岡山 1,491
広島 3,708
山口 975
徳島 109
香川 509
愛媛 1,002
高知 457
福岡 1,963
佐賀 1,029
⻑崎 1,956
熊本 524
大分 638
宮崎 1,187
鹿児島 1,546
沖縄 2,220
合計 110,326

「解雇はできない」

3ヶ月や1年などの期間の定めがある契約と期間の定めがない雇用契約(労働契約)があります。

たとえば期間の定めのない雇用契約であれば、民法では使用者(会社)であろうが労働者であろうが、いつでもどちらからでも雇用契約の解約を申し入れることができます。

解約の申し入れに対して相手方の承諾は必要ありません。
解約の申し入れから2週間経過すると雇用契約(労働契約)が終了します。

使用者(会社)からの一方的な労働契約の解約を「解雇」といい、労働者からの一方的な労働契約の解約を「辞職」といいます。

民法をみればわかるように、解雇は原則自由だ

労働基準法をはじめ各法律で定めた特定の場面で禁止をされていたり客観的合理性と社会的相当性の両方を満たしていない解雇が例外的に無効となるだけだ

確かにそういう言い方もできますが、客観的な合理性と社会的相当性の両方を満たしているから解雇が有効であると証明するのは解雇する会社側です。

実質的には「解雇はできない」が原則で、例外的に解雇できる場合もあると考える方が現実的です。

だから、解雇だと言われたら、「解雇はできないはずだ。例外的に解雇できる場合なのか?調べよう」が正しい判断です。

新型コロナ感染症に起因する解雇などの見込みが11万人。このなかで本当に解雇が許されるケースがどれだけあるのか?

実際には法的には無効な解雇で泣き寝入りさせられる労働者が多く含まれているでしょう。

「解雇はできない」を出発点にして対応を検討しましょう。

以下の記事を参考にしていただければ。

一言で言うと「解雇はできない」

コロナウィルス【リストラ】が不安な方。整理解雇は簡単に許されないことを知りましょう

解雇と言われたら解雇理由証明書を請求する

「解雇」と言われて「退職届」を出してはいけません。

退職届を出してしまっては、辞職、自己都合退職したことにされてしまいます。

失業手当(雇用保険の基本手当)でも大損してしまいます。

解雇と言われたら「解雇理由証明書」を請求しましょう。

参考記事
【退職届を書かない】解雇だと言われたのに退職届を求められた

不当解雇は労働局「あっせん」での解決をめざす

不当解雇には厚生労働省の労働局による「あっせん」で解決を求めることができます。

解雇無効で職場復帰するだけでなく、会社から解決金(和解金)を受けとって次の仕事をめざすこともできます。

裁判や労働組合での団体交渉をしたくない人にはおすすめの公的機関による話し合いでの解決方法です。

【不当解雇】内向型タイプで会社に直接抗議ツライなら労働局「あっせん」利用しましょう

【編集後記】

新型コロナウイルス感染症にかかわる解雇(雇い止め)、給料カットやシフトの削減など労働条件の不利益変更。
まだしばらくは働く人(労働者)にとっても厳しい状況が続きます。
問題がおきたときには、労働局「あっせん」など公的機関が間に入って会社と話し合いによる解決もできることを知っておいていただければと思います。

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格