会社を設立したら、社長は労働保険(労災保険・雇用保険)の手続きを忘れずに。

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1人でも人を雇ったら社会保険の手続きが必要です。

事業主のみなさまへ労働保険の成立手続はおすみですか

会社を設立した。

期待と不安と入り混じった気持ちでしょうか。

個人事業主としての1人ビジネスであれば話しは別ですが、
1人でも人を雇ったら社会保険の手続きが必要です。

社会保険は、働く人(労働者)の生活と仕事(労働)を守るための、法律にもとづく制度です

労災保険・雇用保険といった労働保険。
健康保険・厚生年金保険といった(狭い意味での)社会保険。

雇われて働くことで生活を営むことができる人(労働者)の、生活と仕事(労働)を守るため、
法律で定められた制度、それが社会保険です。

上記の労働保険・社会保険を合わせた、広い意味での社会保険の手続きを忘れずにおすみでしょうか。

社会保険の制度・法律を守り、手続きも適正に行なうことで、社長(会社)はその範囲で、責任(追求)から免れることができる

故意・過失に基づく民法上の損害賠償責任が発生しない場合でも、
労働災害が発生した場合には、社長(会社)には労働災害への補償責任が発生します。

使用者である社長(会社)の故意・過失に基づかない労働災害に対しても、補償責任が発生するということです。

労災保険の手続きをしていない場合、労災保険から支払われた補償を全額国に支払わなければならなくなりますし、過去の保険料や追徴金も支払うことになります。

雇用保険の手続きをしていなかった場合には社長(会社)はどうなるでしょうか。

労働契約の付随義務として、信義則上、社長(会社)は雇用保険の被保険者資格の取得を届け出て労働者が失業給付等を受給することができるように配慮すべきものです。

届け出を行なわなかった場合は、その行為につき債務不履行というべきであり、雇用保険に加入していれば得られたはずの給付金と同額の損害が発生しているとして、裁判で損害賠償額の支払いを命じられることになるでしょう。

社会保険(労働保険・社会保険)は、労働者を守るためにある制度で、社長(会社)はこの制度・法律を守らなければなりません。

社会保険の制度・法律を守るだけで、社長(会社)の責任がすべて免れるわけではありません。

故意・過失があれば損害賠償責任が発生しますし、問題によっては民事だけでなく刑事責任に問われることもあるでしょう。

しかし、社会保険の制度・法律を守り、手続きも適正に行なうことで、労働者が守られると同時に、
社長(会社)はその範囲での責任(追求)から免れることができるということもできます。

社会保険の制度・法律を守り、手続きも適正に行なうことは、
法律上の義務であるとともに、そのことが自分自身を守ることにもなります。

会社を設立したときに必要な、労働保険の成立手続(労災保険・雇用保険)

今回は、社会保険の中で、

会社を設立したときの、労働保険(労災保険・雇用保険)手続きについて見ます。

労働保険の成立手続は、(1)(2)(3)(4)の順番で行います。((1)(2)は同時に行えます。)

(1)労働基準監督署で、保険関係成立届の手続き

(2)労働基準監督署で、概算保険料申告書の手続き

(3)保険関係成立届で受け取った労働保険番号をもとに、
ハローワークで、雇用保険適用事業所設置届の手続き

(4)雇用保険適用事業所設置届の手続きを行うということは、
少なくても1人は雇用保険の被保険者資格取得していますので、
ハローワークで、雇用保険被験者資格取得届の手続き

労働保険の保険料の申告・納付について、労災保険と雇用保険を一元的に取り扱う「一元事業」。

事業の実態から、労災保険と雇用保険の適用を区別する必要があり、保険料の申告・納付について、それぞれ別個に行う「二元適用事業」。

一元事業と二元事業とで、手続きが異なります。

一元適用事業の場合

二元適用事業の場合

一般に、農林漁業・建設業等が二元適用事業で、それ以外の事業が一元事業になります。

(1)保険関係成立届      (労働基準監督署)

保険関係成立届

(2)概算保険料申告書     (労働基準監督署)

概算保険料申告書

(3)雇用保険適用事業所設置届 (ハローワーク)

雇用保険適用事業所設置届

(4)雇用保険被験者資格取得届 (ハローワーク)

雇用保険被験者資格取得届

【編集後記】

『事業主のみなさまへー労働保険の成立手続きはおすみですか』厚生労働省

に詳しく説明されています。(表紙と目次入れて32ページ)

正しく、労働保険の成立手続をしましょう。

道沿いに植えてあるツツジが綺麗に咲いていました。

ツツジと言えば、根津神社つつじ祭り2018が5月6日(日)まで開催中です。
近くにいく方はついでに足を伸ばしてみたらいかがでしょう。

東京文京区の根津神社境内の約2000坪のつつじ苑では毎年4月中旬より約100種3000株のつつじが咲き誇っています。

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格