【コロナ解雇】で騙されるな!解雇で退職届を出してはダメ

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【解雇】なら、無効を争える・失業手当が断然有利

【コロナ解雇】はリストラ・整理解雇。整理解雇は4要件を満たさないと無効

客観的合理性と社会的相当性がない解雇は、解雇権濫用で無効

労働契約法16条(解雇)

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

整理解雇の4要件

整理解雇が認められるための4要件 4つの要件をすべて満たさないと整理解雇(リストラ)は解雇権濫用であり無効
1 整理解雇の必要性 企業の維持・存続を図るために、整理解雇が必要かつ最も有効な方法である。
2 解雇回避の努力 新規採用の中止、希望退職者の募集、一時帰休の実施、 関連企業への出向など企業が解雇回避のために努力した。
3 整理基準と人選の合理性 整理解雇の対象を決める基準が合理的かつ公平で、その運用も合理的である。
4 手続の妥当性 解雇の必要性や規模・方法・整理基準などについて十分説明をし、労働者に納得してもらう努力をした。

整理解雇の4要件を満たさない解雇は解雇権濫用となり無効です。

無効な解雇については、撤回を求めることも損害賠償を求めることもできます。

整理解雇(リストラ)についてはこちらの記事でも紹介しました。

コロナウィルス【リストラ】が不安な方。整理解雇は簡単に許されないことを知りましょう

【解雇】なら失業手当がすぐ受け取れる・受け取れる期間も長い

【解雇】なら失業手当が待機期間7日間を終えるとすぐ支給対象。自己都合退職なら+3ヶ月待つ

失業手当(雇用保険の基本手当)を受け取れるまでの期間。

解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由によつて解雇は除いて)の場合と自己都合退職の場合とでは、全くちがいます。

会社をやめた人が失業手当を受け取るためには、だれでもハローワークに離職票を提出して求職の申込みをしてから7日間失業の状態であることが必要です。この7日間を待機期間といいます。

解雇など会社都合で会社をやめる場合はこの7日間の待機期間満了でその後の失業認定を受けた期間の失業手当を毎月受け取ることができます。

しかし、自己都合退職した場合には待機期間7日間の他にさらに3ヶ月間(1箇月以上3箇月以内の間でハローワーク所長の定める期間)失業手当を受け取ることができません。

すぐに受け取ることができるのかさらに待たされないと受け取れないのか、この差は大きいですよね。

本当に自分の意思で会社を辞めたくてやめるなら法律の決まりで仕方ありませんが、本当は解雇(会社都合)なのに自己都合退職扱いにして会社をやめるなんて馬鹿らしいです。

失業手当を受け取れる日数が最大で2倍以上もちがう!

“解雇と言われようと、退職届けを出して自分から会社を辞めようと、どちらにしても会社をやめることに変わりはない。

だったら、解雇されるよりは辞職した形にしたほうが、プライドが傷つかなくてまだましだ・・・。”

あなたはそんなふうに思うかもしれません。

しかし、会社をやめたあとで次に働きはじめるまで受け取る失業手当(雇用保険の基本手当)の扱いが全くことなります。

辞職(自己都合退職)よりも解雇された方が、失業手当が断然トクなのです。

たとえば、45歳で勤続20年で会社をやめた人が、解雇された場合と退職届を出して自己都合退職した場合を比べてみましょう。

懲戒解雇された場合や退職届を出して自己都合退職した人が受け取ることができる失業手当の日数は最大150日です。

懲戒解雇ではない場合の解雇や会社都合で退職したという場合に受け取ることができる失業手当の日数は最大330日です。

年齢と勤続年数の組み合わせによっては日数のちがいがない場合もありますが、
このひとの場合は、受け取れる失業手当の最大日数は150日と330日で2倍以上の差があります。

本当は解雇なのに、自己都合退職の形にすると大損してしまいます。

退職届(退職願)を会社に出してしまうと、本当は自己都合退職ではなくて解雇だったことを主張するのに苦労することになります。

本当に会社を辞めたいという辞職でないなら、退職届(退職願)を出すのはやめましょう!

失業手当は最大で何日受け取れるか

こちらの記事で紹介しました。
失業手当はいくら受け取れるのか?

【解雇】なら退職届(退職願)は出さない。解雇通知書を受け取る

労働基準法(退職時等の証明)

22条 労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。

2項 労働者が、第二十条第一項の解雇の予告がされた日から退職の日までの間において、当該解雇の理由について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。ただし、解雇の予告がされた日以後に労働者が当該解雇以外の事由により退職した場合においては、使用者は、当該退職の日以後、これを交付することを要しない。

3項 前二項の証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはならない。

4項 使用者は、あらかじめ第三者と謀り、労働者の就業を妨げることを目的として、労働者の国籍、信条、社会的身分若しくは労働組合運動に関する通信をし、又は第一項及び第二項の証明書に秘密の記号を記入してはならない。

退職前でも解雇予告を受けた場合は労働基準法22条に基づいて退職時等の証明(書)を求めることができます。

この証明書には就業規則の当該条項の内容及び当該条項に該当するに至った事実確認を具体的に記載しなければならないものです。

あなたが会社に退職届(退職願)を出すのではなく、会社からあなたが解雇通告を受け取りましょう。

解雇理由証明書

退職証明書

厚生労働省の様式をダウンロードできます。厚生労働省の東京労働局の様式集ダウンロードはこちらからできます。

【解雇】に納得いかないなら、労働局による「あっせん」を求めることができる!

解雇をはじめ労働問題のトラブルに遭ってしまったときに、あなたは厚生労働省の労働局によるあっせんを申請して問題の解決を求めることができます。

あなたが会社に解雇に納得できないのであれば、解雇撤回を求めることができますし、不当解雇するような会社で働き続けたくないと思えば、解決金を求めることもできます。

あっせんの結果、あなたと会社の両者が納得できたのであれば、あっせん内容によって和解契約を結ぶことができますし、あなたが納得できなかったとすれば労働審判や民事訴訟へ移っていくこともできます。

あっせんの結果として合意する内容はケースバイケースですが、以下のような事例を参考として紹介します。

整理解雇に関する紛争 厚生省埼玉労働局によるあっせん事例
事案の概要 労働者Fさんは、R社の経営する店舗の店長として勤務していた。R社は、会社全体の経営状況が思わしくないことから複数ある店舗の全てを他社に譲渡することにしたが、譲渡先から店舗数の削減による経営改善を求められた。
そこで、R社は1店舗を閉店することとし、それに伴って労働者Fさんを整理解雇した。これに対してFさんは本件整理解雇が無効であると主張し、あっせん申請した。
申請人(労働者の主張) R社から整理解雇に至った経緯についての説明を受け、整理解雇はやむを得ないものと思った。
しかし、退職から相当期間経過した後も店舗は他社に譲渡されていないことを知り、整理解雇の必要がなかったのではないかと感じるようになった。
次の勤務先が決まるまでの4か月間は無収入の状態だったので、この間の賃金に相当する額を補償してほしい。
被申請人(会社)の主張 経営状況が思わしくなかったのは事実であり、実際に店舗の譲渡についても交渉していた。
譲渡に関する交渉の中で相手方から店舗数の削減等を求められており、やむなく人員削減に踏み切った。
Fさんを整理解雇の対象にしたのは、Fさんにかねてから仕事上の問題があったためである。
譲渡に関する交渉は結局まとまらず、従業員の雇用を維持するために店舗を閉めないでいるが、赤字を出し続けており経営が改善したわけでもない。
あっせんの結果 あっせん委員が両当事者の主張をそれぞれ相手方に説明したところ、双方とも相手方の事情に理解を示した。
特にFさんは店長であったこともありR社の経営状況が思わしくないことについては十分理解できるとして大幅に譲歩し、R社がFさんに賃金1か月分に相当する解決金を支払うことで両者が合意し、和解が成立した。
関連キーワード 整理解雇の四要素(整理解雇の四要件)
解雇撤回もしくは補償金を求めた事案 厚生労働省滋賀労働局によるあっせん事例
事案の概要 申請人は、30日以上前に予告を受けた後、解雇された。
しかし、申請人は、当該解雇は不当解雇であることを主張して、解雇の撤回、それができないのであれば補償金を支払うことを求めてあっせん申請を行った。
会社側は、申請人は協調性がなく職場環境を悪化させる大きな要因となっており、客からの評判も悪かったこと等から解雇したこと、したがって、当該解雇は正当であると主張した。
あっせん委員が、紛争当事者双方に個別面談し事情を聞いた上で、会社側には解雇にはそれ相応の理由、手続きが必要であるが、今回の解雇はそれらを満たしているか再考を促した。
同時に、申請人に対しても省みて思い当たることが無いかよく考えてみるよう説得を行った。
そうしたところ、双方が歩み寄り、被申請人が申請人に対し解決金を支払うことで双方合意し解決した。
リストラを理由とする解雇予告の撤回を求めた事例 厚生労働省広島労働局によるあっせん事例
申請の概要 製造業の会社に作業員として18年間勤務していた労働者は、事業主から経営不振による人員整理を理由に約40日前に解雇する旨通告を受けた。
これに対して労働者は、この解雇通告は判例上の要件を満たしておらず解雇権の濫用に当たる上、経済的に大変苦しいという事情もあり受け入れられないとして、予告期間中に、解雇予告の撤回を求めあっせんの申請を行ったもの。
結果 事業主が労働者に対して行った解雇予告を撤回する一方、労働者は、1か月当たりの基本給を減額する(その他の労働条件は従前どおり)ことを了承することで紛争当事者間の合意が成立し、その旨を記載した合意文書の作成が行われた。
ポイント 労働者は解雇により職を失うのを避けたい旨強く主張し、事業主が解雇予告の撤回を行うか否かが争点となった。
双方が相手の事情を理解し、歩み寄りをみせ、労働条件を一部引き下げた上で継続雇用することで合意した。
(参考)-整理解雇4要件 企業経営上の理由による人員削減の必要性があるか。
解雇回避の努力を行ったか。
解雇者の選定基準とこれに基づく選定は合理的か。
労働者、労働組合と十分説明や協議を行ったか。

労働局によるあっせんについてはこちらの記事でも紹介しました。

「内向型」労働者へお勧めしている労働局・労働委員会「あっせん」。対象となる紛争は何?

【不当解雇】内向型タイプで会社に直接抗議ツライなら労働局「あっせん」利用しましょう

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【編集後記】

「外向型」タイプの労働者に比べると「内向型」労働者の方は自己主張が少ないので、会社からリストラしやすいと思われることがあります。
ペラペラと口数が多いだけが主張ではありません。
中身がないことをペラペラとしゃべるのが苦手な「内向型」労働者のあなた。
必要最小限の中身があることを主張することはできるはずです。
法的知識は「内向型」労働者のあなたの武器です。
主張自体もペラペラしゃべるだけではありません。納得できないので文書を容易したとだけ話して文書を提出するのも立派な主張です。そして年月日時分を入れた記録を残しましょう。

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 ・30分無料zoomオンライン相談(期間限定)「相談・依頼の申込み」フォームから受付中。 1965年生まれ54歳。連れ合い(妻)と子ども2人。 労働者の立場で労働問題に関わって30年。 2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格
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