「法律が大人の喧嘩の武器だ!」マンガ『カバチタレ!』第1巻

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マンガ『カバチタレ』第1巻 講談社(Kindleも有)

『カバチタレ』は主人公の田村勝弘さんが不当解雇される話から始まります。

偶然知り合った町の法律家から、労働基準法で定められた未払賃金・解雇予告手当を配達記録の内容証明郵便で支払い請求することを知らされ、実行した結果、すぐに全額支払われました。
(主人公は解雇の有効・無効については争いませんでした。)

「無断欠勤一回遅刻三回した者は、即クビとし、罰金給料一ヶ月分とする」の貼紙を指差して「規則」だからと給料を支払わずにクビ(解雇)にした社長が、手紙ひとつで、未払の給料一月分と解雇予告手当の一月分の合わせて二ケ月分の給料に当たるお金を支払ったを支払った理由は何なのでしょうか。

それは、主人公の田村勝弘さんが労働基準監督署に労働基準法違反の申告をすることを社長が恐れたからなのです。

勤め人(労働者)の方は、
『カバチタレ』第1巻の
「その一 社長は、会社の一番の権力者じゃない!」
「その二 法律が大人の喧嘩の武器だ!」
を読んでみてはいかがでしょうか。

解雇は30日前に予告するか、平均賃金の30日分以上の予告手当を支払わなければならない。賃金は全額支払わなければならない

労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)

(解雇制限)
第十九条 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後三十日間並びに産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業する期間及びその後三十日間は、解雇してはならない。ただし、使用者が、第八十一条の規定によつて打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合においては、この限りでない。
2 前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁の認定を受けなければならない。

解雇の予告
第二十条 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3 前条第二項の規定は、第一項但書の場合にこれを準用する

(賃金の支払)
第二十四条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。
2 賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第八十九条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。

監督機関に対する申告
第百四条  事業場に、この法律又はこの法律に基いて発する命令に違反する事実がある場合においては、労働者は、その事実を行政官庁又は労働基準監督官に申告することができる
2  使用者は、前項の申告をしたことを理由として、労働者に対して解雇その他不利益な取扱をしてはならない。

解雇予告・解雇予告手当支払ったからといって、
解雇が有効となるか無効となるかは別の問題

第十九条にあるように業務上の傷病による休業期間と産前産後の女性が休業する期間とその後の30日間は解雇できませんし、労働基準法の中でも解雇することができないとされている事項は他にもあります。他の法律による解雇制限もありますし、就業規則・労働協約による拘束もあります。

労働契約法では、解雇の有効性についてこれまでの判例を明文化しています。

(解雇)
第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

「裁判所は、通常、使用者に対して、解雇権講師に関する『客観的に合理的な理由』を主張するよう促し、使用者がその主張と立証に成功しなければ解雇無効とする運用が実務上定着している。」(『労働相談実践マニュアル』Ver6 P243日本労働弁護団)

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小倉 健二 ( 特定社会保険労務士 )東京都 ※相談は新宿近辺にて

小倉健二(おぐらけんじ) 1965年生まれ54歳。連れ合い(妻)と子ども2人。 労働者の立場で労働問題に関わって30年。 2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格
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